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相続した底地はすぐ売れる?売却が難しい理由や売却方法など
相続した底地はすぐ売れる?売却が難しい理由や売却方法など
2024-06-13 公開
相続によって底地を手に入れた場合、その売却は一般の土地と比べて困難です。底地とは、借地権が設定されている土地の所有権を指し、地主から見た呼び名です​​。借地権者との関係や契約の内容によって、底地の利用や売却にはさまざまな制限が生じます。また、底地の相続税評価額は実勢価格よりも高くなることがあり、売却を検討する際には税務上のメリットも考慮する必要があります​​。この記事では、底地の売却が難しい理由と、その売却方法について詳しく解説します。
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底地の売却が難しい理由

底地の売却が難しい理由

底地の売却が難しいとされる主な理由は、次の4つです。

  • 借地権による利用制限のデメリット
  • 借地人とのトラブル
  • 融資の利用制限のデメリット
  • 相続税評価額の問題

これらは底地の売却価格や売却可能性に大きな影響を与えるため、売却を検討する際には十分な理解が欠かせません。ここでは、これらの理由についてくわしく見ていきましょう。

借地権による利用制限​​のデメリット

底地の売却が難しい主要な理由のひとつは、借地権による利用制限です。借地権が設定されている土地は、借地人に貸している状態であり、購入者はその土地に自分の建物を建てることができません​​。

借地権には普通借地権と定期借地権があります。普通借地権の場合、借地人の権利が強く、地主からの一方的な契約解除ができないため、土地を自由に使えるようになる時期が不確定です​​。

このような制限により、底地の売却価格は低くなり、購入希望者も限られます。定期借地権の場合は契約終了後に土地を活用できる可能性があるため、残存期間が短いほど売却価格が高くなる傾向です​​。

借地人とのトラブル

相続した底地では、借地人との間でさまざまなトラブルが発生する可能性があります。たとえば、共有者間での意思決定の困難さ、遺言書の内容による相続人間の争い、地代の値上げ交渉の難航、売却に際しての買い手の見つからない問題などです。

これらのトラブルを回避するためには、次のような対策が有効です​​。

  • 共有状態を避ける
  • 遺言書の内容を事前に確認し相続人間で合意を形成する
  • 借地人に売却を検討する
  • 地代値上げの根拠を説明する

融資の利用制限のデメリット

底地を相続した場合、その土地を担保に融資を受けることが難しい場合があります。これは、底地が借地人の権利によって利用が制限されているため、金融機関からの評価が低くなりがちだからです。

また、相続による借地権の取得は地主の承諾が不要であるものの、第三者への譲渡には場合によって地主の承諾が必要となるため、これが融資の障害となることもあります​​。

相続税評価額の問題

底地を相続する際には、相続税の評価額が問題となることがあります。底地は、自分の土地であるにもかかわらず自由に使うことができないため、扱いが難しく、その評価額の算定も複雑になりがちです。

また、底地の相続税評価額が高額になると、相続税の負担も重くなり、経済的な負担が大きくなる可能性があります​​。購入するメリットがあまりないため、底地の売却が難しくなるでしょう。

このような状況を踏まえて、底地の売却を考える際には、相続税評価額の問題を十分に理解し、適切な対策を講じることが重要です。​​

底地売却の方法

底地売却の方法

底地の売却方法には、主に借地人への売却と第三者への売却があります。借地人への売却は、借地権の問題を解決しやすいため、比較的スムーズに進むことが多いです。

一方、第三者への売却は、借地権の問題をクリアする必要があるため、より複雑な手続きが必要となることがあります。くわしく見ていきましょう​​

借地人への売却​​

借地人への売却は、底地売却の中でも比較的スムーズに進む方法のひとつです。借地人がその土地を引き続き利用したい場合、借地権を買い取って完全所有権を得ることで、両者にとってメリットがあります。この方法では、土地所有者は底地を売却でき、借地人は土地の完全所有者となることができます。また、借地人への売却は、第三者への売却と比較して手続きが簡単であるため、時間やコストを節約できる可能性があります。ただし、借地人が購入を希望しない場合や、購入資金を確保できない場合は、この方法は適用できません。そのため、借地人との事前の交渉や、購入意思の確認が重要となります。​​

第三者への売却​​

第三者への売却は、借地人への売却と比較して複雑な手続きが必要となることがあります。主に借地権の清算や借地契約の解消が必要です。また、第三者への売却では、借地権の存在による価格の減少や、融資の利用制限など、さまざまな問題を解決する必要があります。このため、第三者への売却を検討する際には、専門家に相談するのが賢明でしょう。

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底地売却の準備と注意点

底地売却の準備と注意点

底地を売却する際には、さまざまな準備と注意点があります。売却前には、借地権者との関係や法的制約などを確認することが重要です。

また、必要書類の準備や適切な売却方法の選択も、スムーズな取引には欠かせません。ここでは、底地売却の準備と注意点について見ていきましょう​​​​​​。

売却前の確認事項

底地を売却する前には、まず借地権者との関係を確認することが大切です。売却が借地権者に影響を与える場合、事前に通知し、協力を求めることがトラブルを防ぐために有効です。

また、底地の評価額の算出方法を理解し、適正な価格で売却できるよう準備を進めることも重要です。不動産会社を選ぶ際には、底地売却の経験やノウハウを持つ業者を選択することがスムーズな取引につながります。

借地権と底地をセットで売却する「同時売却」も、売却価格を高くする一つの方法として検討する価値があります。借地権者との協力体制を築き、借地権と底地をセットで売却することが、より広い買い手層を獲得し、売却価格を高めるための鍵となるでしょう​​​​​​。

必要書類の準備

底地を売却する際には、さまざまな書類が必要となります。身分証明書、実印、印鑑証明書、登記済権利書または登記識別情報、固定資産税納税通知書などの基本的な書類を準備することが必要です。

これらの書類は、売却手続きの進行に欠かせないものであり、事前に準備しておくことでスムーズな取引が可能となります。また、土地の境界線が明確でない場合は、測量を行い境界明示をすることも重要です。

登記上の名義人と実際の売主が一致しているか確認し、名義変更が必要な場合は事前に手続きを行うことも忘れてはなりません。

これらの準備を怠ると、売却手続きが遅れたり、最悪の場合は取引が不成立になったりする場合もあるので、慎重に対応することが求められます​​​​。

法的制約の確認

底地を売却する際には、法的制約の確認も欠かせません。特に借地権の存在は、底地売却において重要です。底地を売却する際には、借地人がそれを認めることが前提です。

また借地権者が無断で借地権を売却した場合、地主は賃貸借契約を解除できません。したがって、借地権者との協議や合意形成が必要となる場合があります。

ほかにも、土地の利用規制や建築制限など、地域による法的制約の確認も必要です。これらの制約が売却価格や取引条件に影響を与える可能性があるため、事前に詳細を把握し、適切な対応策を講じることが望ましいでしょう。

底地の売却に際しては、法的な知識と経験を持つ専門家や底地の取り扱いが得意な買取業者への相談も有効な手段となります​。

底地を高く売るポイント

底地を高く売るポイント

底地を高く売るためには、売る相手と手段を選ぶことです。借地人に売ることが一番高く売れる可能性がありますが、投資家や不動産会社に売却することも可能です。

底地の特性や状況に応じて適切な売却方法を選ぶことが欠かせません。また、底地の売却にはさまざまな費用がかかるため、事前に確認しておくことも大切です。​

底地を高値で売りたい場合、次の2つがポイントとなります。

  • 完全所有権への変更​​
  • 底地と借地の同時売却

それぞれをくわしく見ていきましょう。

完全所有権への変更​​

底地を高く売るためのひとつのポイントとして、完全所有権への変更があります。これは、借地人との交渉を通じて、借地権を解消し、土地の完全所有権を得ることです。

完全所有権を得ることで、土地を自由に活用できるようになり、売却価格が上がる可能性があります。この方法は、借地人が土地を購入する意思がある場合に有効です。

ただし、借地人との交渉は時間がかかることがあり、借地人が購入資金を用意できない場合もあるため、注意が必要となります。完全所有権への変更は、借地人との信頼関係を構築し、適切な価格交渉を行うことが重要です。​​

底地と借地の同時売却​​

ふたつめのポイントとして、同時に底地と借地権を打ってしまう方法があります。これは、地主と借地人が協力して、底地と借地権を同時に第三者に売却することです。

底地と借地権を一緒に売却することで、買主は完全所有権を手に入れることができ、土地の価値が上がります。この方法は、借地人が底地を購入する意思がない場合や、借地人との交渉が難航する場合に有効です。

ただし、底地と借地の同時売却は、二者相互の協力が必要であり、売却先を見つけるのが難しい場合もあるため、不動産業者に直接売る「買取」という選択肢もあります。

底地の取り扱いに長けている買取専門業者なら、適正価格に近い状態でスムーズに取引を進めることも可能です。

まとめ

まとめ

底地の売却は、借地権や相続税の問題など、さまざまな要因で難しくなることがあります。借地権の存在により、第三者への売却が難しく、また借地人とのトラブルが発生する可能性もあるでしょう​。

底地を高値で売却する方法としては、借地人との交渉を経て土地の完全所有権を得ることや、借地人と協力して借地権と底地の同時売却が考えられます​​​​。いずれの場合も、不動産の専門家に相談して進めるのが賢明です。

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